登山のすすめー飯高路ー
〜ハジムメモリアルデーに参加して〜
松阪市内に登山道があった事をみなさん御存じでした?
去る8月19日,飯高登山ルートの安全確認作業として,「ハジム・メモリアルデー」が開催されました. 平成17年5月に発生した松阪市飯高町蓮渓谷の山岳遭難捜索活動を開始する際に倒れられ,同年8月20日にご逝去された元消防士・飯高山岳救助隊初代隊長 佐々木 一 様の命日に合わせ,氏のボランティア精神を引継いで消防職員有志により山岳遭難並びに同事故防止を目的とするボランティア活動が開始されました. 本年は第2回目として開催され,松阪市広域消防・松阪警察署・松阪市職員・飯高山岳救助隊等に加え,我が松阪地区医師会からも,日頃から健脚に自信がある志田幸雄副会長・幼少時より飯高の山を走り回って育った青木照男 救急災害担当理事・現在 飯高の山を住み家とし,山の安全を守ってみえる森診療所の中村昌嗣先生・志田副会長の御供として桜木病院 松田拓也課長・それに石田が参加させて頂きました. 総勢 約120名という一大イベントであり,少しワクワクするお祭り気分でいざ登山道へ・・・ リュックの中には小学校の遠足の前日の気分で買い込んだキャラメルやチョコレート(後で溶けてしまって大変),あめ,ガム,ポッキーなどのオヤツ満載(本当は都昆布も買おうとしたが,嫁に馬鹿にされて断念!).熱中症予防にペットボトル6本.お弁当と食後のデザート.朝からバテない様にと,お腹一杯食べて,重いリュックを担いで早くもバテ気味. 初級2コース・中級・特上級の計4コース.医師会員は,参加者全員の健康管理を行うため?に余力を残して初級コース!遠足気分に加え,初級コースのため,子ども連れのハイキング気分で参加したのが大間違い!この日のためにアルコールを12日間断って出かけた(単に12日前にアサヒビールを飲み過ぎて気分が悪くなって懲りただけという人もいますが・・・)だけでは日頃の運動不足はカバーしきれず,息切れ以前に膝がガクガク笑ってしまって四苦八苦.本登山の目的が,登山ルートの点検・安全啓発・清掃等となっておりましたが,自分のようなハイキング気分の人はいないらしく,ゴミ一つ落ちていない奇麗な登山ルートでした. 毎年,一人は亡くなられたり,行方不明になってみえるそうで,松阪市もこの飯高路の素晴らしい登山道を大々的にPRしたくても出来ないと嘆いてみえました. 登山中に印象に残った事は,消防の方々の団結力の強さ!警察の方々に比べ若干年配の方も見受けられましたが,体力も充実され,さすがに凄い.最初の説明で,「オレンジの帽子をかぶった人が山岳救助隊員です.」と聞いておりましたが,普段救急搬送でお世話になっている方の顔も見受けられ,ある時は救命救急士・ある時は山岳救助隊員・次に海難救助訓練に行けば,違う色の帽子を被ってみえるのでしょうか・・・ ちなみに,我が医師会員も年齢換算をすれば体力はダントツ!最初の奥田副市長の挨拶にあった,「勇気ある撤退も」という言葉を実践された方もいたような噂は定かでは・・・ ペットボトルの重さも軽くなって約90分で目的地に到着すると,素晴らしい滝の眺め!これが滝でなく,秘境の温泉であったならば,と恨めしく思いながらも,お弁当を美味しく頂きました. 「これだけ飲んでも少しもトイレに行きたくならないね.」と志田副会長.その横で,若い隊員が立ち・・・.ドンダケ〜. 全員無事に下山すると,冷たいスイカと素麺がお出迎え.この様な裏方の仕事をして下さる方がいてこそ,一大イベントが無事成功するのだと実感し,ハジムさんのボランティア精神が着実に受け継がれていることに素直に感激しました. スイカの横においてあった塩をぼんやりと眺めていて,思わず美味しそうになり舐めてしまった自分に気づき,熱中症の一歩手前であったことに気づきました. 登山道には秘境の温泉はありませんでしたが,飯高駅の温泉チケットを,これまた関係各位の御好意により頂いたため,疲れた身体を癒して帰ることができ,充実した一日を過ごせました. ちなみ次の日は,朝起きて2階の階段から降りてくるのに,24時間マラソンを走り終えてゴールインしてきた欽ちゃん状態でした.志田副会長は,温泉のタダ券の誘惑に負けず,即行マッサージに行かれたそうで,まったく足は大丈夫だったとのこと.来年は,スメールの温泉チケットをもらうぞ〜. 石田クリニック 石田 亘宏 |